馬車鉄道跡
  
碑の背景
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阪堺電気軌道上町線東天下茶屋駅の片隅に馬車鉄道跡の碑がある。 この上町線は四天王寺と住吉大社への参詣人を輸送することを目的とした軌間1067mmの馬車鉄道が始まりである。 この馬車鉄道は1900年9月にこの碑がある東天下茶屋を起点に天王寺西門前まで開業した。 同年の11月には東天下茶屋駅から住吉大社方向に神の木まで開業、1902年にはさらに住吉まで開業した。 1908年2月には軌道を1067mmから1435mmに改軌すると共に電化するために全線が廃止となった。

写  真
基本情報


所 在 地 : 阿倍野区晴明通12
        東天下茶屋駅
MapCode : 1166460*48
建 立 日 : 2000年 3月
建 立 者 : 大阪市
種   別  : 跡地碑
撮 影 日 : 2004年10月


碑  文  軌道上の客車を馬に牽かせた鉄道が明治三三年(1900)四天王寺西門前から東天下茶屋間に開通した 明治四一年に廃され 同四三年から電化された これが現在の阪堺電気軌道上町線となった

碑解説  明治三〇年(1897)、大阪馬車鉄道株式会社が設立され、同三三年に天王寺西門前から東天下茶屋間が開通した。 これは軌道上の客車を馬に牽かせた鉄道で、たちまち繁盛し、二年後には下住吉まで延長された。
 この馬を操る人をベット(「別当」=ここでは馬の口取りの意)といい、尻取り歌にも「走るはベット、ベットは偉い・・・」などと歌われた。
 その後、沿線一帯の開発とともに、電化の計画が立てられ、同三九年三月に社名を大阪電気鉄道株式会社と改め、さらに同年十○月、浪速電気軌道株式会社と改称し、同四一年にいたって馬車鉄道は廃止されることになった。 同四三年から天王寺西門前から住吉前までの電化による営業が開始された。 これが現在の阪堺電気軌道上町線の端緒となった。
   大阪市教育委員会

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