松本駅長殉難碑
碑の背景
コメント
 小田原駅の第6代駅長であった松本宇一は、碑文にあるように1941年7月22日の夜半に暴風雨の中を支障現場を視察している際に、足を滑らせて墜落し、死傷した。 この碑の最後に菊池寛が碑文を書いたことが記されている。 これは両者の間に親交があったためで、各地にある鉄道関連の碑を見ているが、文豪が碑文を書いたものは目にしていない。 
 
写  真
基本情報


所 在 地 : 小田原市栄町1
MapCode : 57 318 027*58
建 立 日 : 1942年 7月
建 立 者 : −−−
種   別  : 慰霊碑
撮 影 日 : 2014年 4月30日


碑  文     鐡道旅行の利便と幸福とを受くる方々はどうぞこヽ
    に一度は足を停めて鉄道旅行の安全のためにさヽ
    げられた犠牲の一人松本驛長の事を考へて下さい
    昭和十六年七月二十二日暴風雨の夜松本驛長は
    當小田原驛附近の支障現場を再三視察中烈風豪
    雨の暗夜とて不幸足を取られて陸橋下に墜落重傷
    を負い遂に再起されなかったのです
    それは戦場の死に見るやうな華々しさはありません
    が職務に忠誠なるわが國鐡道職員の魂がはしなく
    も火花を散らした美しくも尊い死だと云わねば
    なりません
    この貴い殉職は三十八萬鐡道職員の胸にいな常に
    鐡道を利用する一般國民の胸にも永く永く傳へね
    ばならないことだと思はれます
       昭和十七年七月     菊池 寛


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