供養塔
碑の背景
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上越新幹線の大清水トンネルは1979年1月25日に全線貫通し、9月の完成に向けて仕上げ工事が進められていた。 全断面切拡げ掘削に使用されていたジャンボドリル台は出番が無くなり、3月19日から保登野沢工区の最も新潟寄りの所で解体作業が始まった。 事故が発生した3月20日の夜勤作業にはジャンボドリル台の解体作業に11名が、他の作業に43名が携わっていた。 ジャンボドリル台の解体作業は20時ごろから作業を開始したが、21時30分頃上段デッキのブーム取付台のボルトを酸素アセチレンガスで溶断中に溶断火花が中段デッキに落下し、デッキ上に堆積付着していた油圧オイルが染み込んだおが屑等に着火し燃え上がった。 ドリル台備え付けの消火器による消火も薬剤散布が上手くいかず、貫通により新潟方からの風に煽られて大きく燃え広がった為に消火を断念し、退避するとともに他作業場所に通報した。 ジャンボドリル台の解体作業現場に居た11名の内8名は風上の新潟側に避難した。 残りの3名は風下の大宮方に避難した為に煙に巻かれて死亡した。 また、ジャンボドリル台解体作業の254m大宮方でコンクリート打設作業をしていた14名の内、3名は大宮方への脱出に成功したが11名は逃げ遅れて煙にまかれて死亡した。 トンネル内で作業をしていた残りの32名は無事であった。 しかし、事務所で連絡を受けた職員2名が空気呼吸器を装着して状況把握のために斜坑口から入坑したが、引き換える途中に携行空気を使い果たして煙にまかれてしまい死亡した。 

写  真
基本情報


所 在 地 : みなかみ町谷川温泉
MapCode : 554 445 725*47
建 立 日 : 1984年3月20日
建 立 者 : 前田建設工業KK
        株式会社渡辺工業
種   別  : 慰霊碑
撮 影 日 : 2012年 8月 8日


碑  文         供 養 塔
      1979年3月20日
    大清水ずい道殉職者之霊
      

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