鉄道殉職者 弔魂碑
碑の背景
コメント
奥羽本線は1892年から計画の承認や実地調査・測量が行われ、福島〜庭坂間から工事が始まった。 福島・米沢間は途中に中央分水嶺となる板谷峠があり、約22Kmにわたって最大33/1000の勾配や半径300m前後の急カーブ・19カ所のトンネルが連続する線形となった。この工事に伴う人的損失に関しては明確な資料は残されていない。
碑の横にある解説には福島〜米沢間の鉄道工事や米坂線の災禍等による殉職者を祭る為のものであると書かれている。 福島・米沢間は明治32年の開業で当時の建設技術では多くの隧道工事に伴う事故などは多かったのではないかと推測できる。 米坂線については大正15年に米沢方から開業が始まり、1936年に全通している。 米坂線における重大事故としては1940年に発生した雪崩による荒川鉄橋崩壊し列車が荒川に転落したケースがある。 この事故以前には大きな事故がない。 一方、この碑が建立された時期は米坂線の事故が発生する以前であり、この碑の横にある解説は無理がある様に感じた。
  
写  真
基本情報


所 在 地 : 米沢市駅前一丁目
MapCode : 660240474*13
建 立 日 : 1932年12月
建 立 者 : 米澤鐡道倶楽部
種   別  : 慰霊碑
撮 影 日 : 2014年 8月26日


碑  文   鉄道殉職者 弔魂碑
 ここは米沢駅鉄道倶楽部跡。この碑は、明治32年の奥羽本線の開通に伴う工事や米坂線災禍などによる殉職者を祭る碑で昭和7年の建立です。
 当時奥羽本線の工事は大変な難工事で、特に峠・板谷間の工事は決死の作業であったと伝えられています。
 JRでは10月14日の鉄道記念日の前後に毎年慰霊祭を行っています。

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