楯構掘鑿折渡隧道竣工記念碑
碑の背景
コメント
折渡隧道(1438m)は羽越線の折渡駅と羽後岩谷駅間にある。 このトンネルは1917年に起工し、1924年に完成した。 当初、トンネル工事は1年強で完了予定であったが、1919年に軟性泥岩頁岩の層に突き当り、従来工法では突破困難であった事から、1920年よりシールド工法を導入して掘削が行われた。 シールド工法は1922年に硬質砂岩層が出現するまで用いられ、硬質砂岩層からは従来工法により建設された。 
この碑に書かれている楯構堀鑿は現在のシールド工法のことであり、折渡トンネルの軟性泥岩頁岩の層を突破するのに使用されたのが、日本で最初のシールド工法採用例である。 現在のシールド工法では先端でシールドカッターが回転して掘削をして行くが、このトンネルではシールドは切羽から後の部分を土圧から保護するために用いられ、先端部には3層に分かれて岩盤を掘る工夫を配置して岩石を掘り出していた。 このトンネルでシールド工法により掘り進めた延長は176.3mである。


写  真
基本情報


所 在 地 : 由利本荘市岩谷町字川端
       折渡隧道岩谷側坑口付近
MapCode : 494132649*1
建 立 日 : 1951年 6月
建 立 者 : 大滝雄吉
種   別  : 開通・開駅碑
撮 影 日 : 2008年10月17日


碑  文 碑裏面の文
 政府建議者
   衆議院議員 斎藤宇一郎
 芋川流上京陳情者
   下川大内村長 工藤直吉
   山石谷 村長 深井久一
  本線提唱者   大浦豊三郎
  大正五年路線決定十三年竣工
  工費二百八十万円余當時
  土賃四十五■■一■米一升三十■■■
 昭和二十六年旧六月建立 大滝雄吉

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