花巻電鉄「花巻駅」跡地
  
碑の背景
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 花巻市街から西鉛温泉と花巻温泉に向かう花巻電鉄は1915年に西公園〜松原間で営業を開始し、その後営業区間を逐次、延長させ1925年には軌道線の中央花巻〜西鉛温泉間18.6km、鉄道線の西花巻〜花巻温泉間7.4kmの規模となった。 軌道線は碑文にもあるように県道を走っていたことから車両の幅が大変に狭かった。 この車両は現在、材木町公園に保存されている。
 花巻鉄道の始発駅である花巻中央は東北本線の東側で、上り方向に300m程の場所にあった。 1965年に花巻中央〜西花巻間が廃止され、この碑がある花巻駅が西鉛温泉、花巻温泉双方への始発駅となった。
 1969年9月に軌道線の花巻〜西鉛温泉間が、1972年2月には鉄道線の花巻〜花巻温泉間が廃止された。
  
写  真
基本情報


所 在 地 : 花巻市大通り一丁目
         花巻駅西口
MapCode : 108 793 767*11
建 立 日 : −−−
建 立 者 : −−−
種   別  : 跡地碑
撮 影 日 : 2016年 5月19日


碑  文              花巻電鉄 「花巻駅」 跡地
 大正初期、花巻に点在する各温泉郷と花巻駅を結ぶ唯一の交通機関として、東北で初めての電車が開業され、以来およそ半世紀の間、温泉地にその湯治客を、そして朝夕は地元の通勤・通学客を乗せ、多くの人々に利用され親しまれてきた。
 また、鉱物や木炭などを運搬する交通機関として、物流の面においても重要な役割をはたした。
 ここは、その発着駅となる花巻駅の跡地である。
 路面電車西鉛線(花巻駅〜西鉛温泉駅間)は、県道の一部を借用する性格上、最大幅1.6mの制限があるため、両側の座席に座るとお互いの膝が触れ合うほどの狭さであった。 前から見ると細長くて「マッチ箱電車」、「馬面電車」、「ハーモニカでんしゃ」などの愛称で親しまれた。
 また、花巻温泉線は、専用の軌道を持ち、春には花で飾られた「花電車」が走り温泉行きの名物として親しまれた。
 廃止後、軌道跡地は自転車道路として親しまれている。
 大正 4年(1915年) 9月16日 西公園〜松原間営業開始
 大正 5年(1916年) 9月27日 松原〜松倉間運輸開始
 大正 7年(1918年) 1月 1日 花巻〜西公園間運輸開始
 大正 8年(1919年) 9月27日 大沢〜鉛温泉間運輸開始
 大正10年(1921年) 6月25日 鉛温泉〜西鉛温泉間運輸開始
 大正14年(1912年)11月 1日 鉛線花巻駅〜西鉛間18km全線開通
 大正15年(1926年) 5月 4日 松倉〜大沢温泉間運輸開始
 昭和44年(1969年) 8月31日 路面電車西鉛線廃止
 昭和47年(1972年) 2月15日 花巻温泉線7.4km廃止
  

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