トンネルの安全を誓う碑
碑の背景
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 1999年11月28日午前2時35分頃、名古屋貨物ターミナル発、札幌貨物ターミナル行き高速貨物(DD51が牽引)が、時速約60kmで走行中、線路上に落下していたコンクリート塊を発見し、非常停止措置を講じたが、コンクリートの塊に乗り上げ、機関車の第1軸が脱線した。  このコンクリート塊は線路方向に2.5m、線路と直角方向に3m、高さが45cmの円錐形で、トンネルの天井部から落下したものであった。 
 この事故により、長万部〜洞爺間が運休となり、旅客に対してはバス代行が、貨物に対しては二十五往復中二十三往復が運休、二往復は函館線経由で運行された。 事故の復旧には12月4日までかかり、22時より運転が再開された。
 JR北海道ではこの事故を機に、11月28日を「トンネル安全の日」と定め、毎年、この碑の前で安全祈願を行っている。
 1999年には6月27日に山陽新幹線福岡トンネル、10月9日に山陽新幹線北九州トンネルでもトンネルにおける剥離事故が発生しており、この礼文浜トネルがこの年の3例目となった。 運輸省では事故の原因究明と今後の保守管理のあり方を提言することを目的として「トンネル安全問題検討会」を設置した。
  
写  真
基本情報


 所 在 地 : 豊浦町礼文華
 MapCode : 662 252 738*34
 建 立 日 : 2000年 5月 2日
 建 立 者 : 北海道旅客鉄道
 種   別  : 祈念碑
 撮 影 日 : 2012年 9月 2日


碑  文  平成十一年十一月二十八日(未明)、礼文浜トンネルで発生したコンクリート塊落下事故は、鉄道輸送に大きな障害を与え、その復旧作業は昼夜を問わず懸命に行われ七日間を要した。
 この事故は、鉄道事業者の使命である安全安定輸送を担う私達に、改めて鉄道施設の保守管理の重要性と技術研鑽の必要性を認識させる戒めとなった。
 私達は、事故の記憶を風化させることなく、安全安定輸送への誓いを新たにして、ここに碑を建立するものである。
   平成十二年五月二日
     北海道旅客鉄道株式会社 社員一同

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